9.2 CSS3とは
最初のCSSである「CSS1」の規格は、1996年に確定しました。その後、仕様に改良を加えた「CSS2」、「CSS2.1」が公表され、その最新版が「CSS3」です。以下に、CSS3の特徴を簡単にまとめます。
1. 「新しいCSS」ではなく、「便利な仕様が増えたCSS」
CSS3は、「まったく新しい言語」ではありません。従来のCSSと互換性があります。これまでのCSSに、「新しく便利な仕様を加えたもの」がCSS3です。基本的な文法(記述方法)に変化はありませんから、今までの知識はすべてそのまま使えます。
2. 従来の記述と混在が可能
1つのCSSソースの中で、新旧のCSSが混在していても問題ありません。例えば、「CSS3の記述」と「CSS2.1の記述」を一緒に記述しても大丈夫です。従来の記述はそのまま使用可能なので、「CSS3で新しく追加されたプロパティを使いたい」という場合でも、既存のソースを書き換える必要はありません。「今使っているCSSソース」の中に、いきなり「CSS3の記述」を追記するだけで使えます。
3. HTML5とセットではない
「HTML5+CSS3」のように語られることもありますが、CSS3はHTML5と一緒に使わなければならないわけではありません。例えば、HTML4.01で記述されているウェブページを、CSS3を使ってデザインすることもできます。
4. すぐに使える
「CSS3」の仕様はまだ確定していませんが、主要なブラウザでの対応は既に始まっています。Firefox、Chrome、Safari、Operaなどの代表的なブラウザの最新版で、多くのデザインを実際に表示させてみることができます。